AMAとの違い

デブリとしての転倒者が出たときの一連のルール、そう、低速走行をして転倒者の復帰が同一周回で保証されるルール、AMAにはありません。なぜか?調べても出てきません。しかし、出てこないってことは、常識的に考えてみると「まあそうか」と思います。なぜ思うのか。

この違和感、自然に備わっていると考えられている権利が制限されているからです。モーターサイクルのルールではなくて法律とか憲法とかのレベルでの話し。

ナニが侵されるのか 
転ぶとナニがいけないのかと言うと、転ぶと勝てないからです。ほんとならあっという間に周回遅れにされて復帰してもビリッケツでしかレースを終えることができません。でも、今は転んでも同一周回で復帰が保証されてますよね。なんかへん。

転んだ選手が勝つような、あるいは順位が高くなるようなレースで抱く違和感はなんなのか?それは転んでいない選手の権利が侵されているからです。転んだ選手が順位を落とすのはごく自然なことですが、低速走行で復帰が保証されている状態は転んでいない選手の権利が著しく制限され、転んだ選手の権利だけが特別優遇されているから、違和感を抱くんです。

ではどうすれば、この違和感を抱くルールを無くすことができるのか。問題はいくつかあるでしょう。思いつくところを挙げます。

それで安全が確保できるのか
参加者がそのレベルに達しているのか
転倒が発生した時にデブリのレベルを判断できるコーナーワーカーがいるのか
というわけで 
続きは後日。ちょっと忙しくて連日は更新できないかも……

大人と子供

ネタがどうしても湿っぽくなる梅雨時ですが。皆様いかがお過ごしでしょうか。じめじめしているのでビールでも飲んでスッキリしますか?アタシャ飲めないので大人の楽しみも8割知らないんですけど。

さて、レースのない休日は空気の抜けた○○○○○○のような一日を送っているのですが、気まぐれに「自転車乗りに行く?」と息子に聞いてみると「道は乗っちゃいけないんだ」なんて生意気なこと言うんですね。道じゃなきゃどこ乗るンだよ!!なんて子供相手に切れネタを披露したりしませんが、しかし30年も子供をやってないと時代は変わるものだとしみじみ感じたものです。アタシが子供の頃はどこを自転車で走っても怒られたりしませんでしたが、最近はそうでもないんですね。あ、まあ塀の上とか階段とかは怒られましたよ。塀が傷むとか、転んだら階段の角が傷むとか言われてね。そうじゃないか…乗っちゃいけないンだけど乗ってただけなのかな?

さて、この「道は乗っちゃいけない」というおふれ、小学校からの指示だそうで主に自動車との事故防止を目的にしているらしいんですね。安全と自転車を乗る自由を天秤に掛けて、安全を取ったわけですがそうすると自転車には自由には乗れない。いろいろ制限が付くんですな。まあ、まともなのは「大人と一緒ならいい」という例外措置があるおかげでその辺どころか自転車専用道路なんかをサイクリングできたりするわけです。校則からはずれることなくね。

ここからは、ここまで読んでだいたい言いたいことが分かる、察しのいい方向けに書きますが。

いつまでも、ダートトラックレースでデブリがでたら低速走行させられる、てのは、ウチの息子と同じだと思われている証拠ですよ。そうじゃなきゃ安全が確保できない。そう思われてるわけですよ。

実のところ、もうそろそろあのルールもエンジョイとかXR100以外ではいらないんじゃないかと思っていましただけど、そうでもなかったようですよ。先日のレースの話を聞く限りはね。まだいるのかもしれない。とはいえ、なぜ低速走行を強いられるのかなんてつまらないこと考える人は少ないでしょうね。そんなこと考えてもすぐに勝ちに繋がるわけじゃないから。でもそれはきちんとまわりまわって勝ちに繋がるし、ケガも少なくなるしで、いっこも悪いことがないんですけどね。

先日も書きましたが転んでると轢かれますよ。あるいは衝突しますよ。結果が悪ければ死んだり殺したりしますよ。だから転んだらできるだけ早くトラック以外の部分に待避しましょ。できれば転ばないようにしましょう。あんまり転ばなくなると声を大にして、そろそろあのルールやめませんか、って叫ぶことができるんですけどね。あ、十分でかいですか。そうですか。

AMAにあのルールがないのは、何故かは調べてますがわかりません。ただ、ひとつのキーワードで十分だろうとは思います。それについてはまた明日。

昔の話し

さて、連日というか書いているのはほぼ2日間くらいなんですが、ちょっと昔話しをしましょうか。

その昔、今はカメラメンズの一人の千葉さんとエンジョイライトウエイトでブービー賞を争い、今をときめくKINGがエンジョイミドルでアタシとじゃれてくれてた頃だから2000年とか2001年くらいの話し。

そのころのルールに「転んだら元のポジション順位に戻れる」ってのがあった。で、どうなるのか。ちょっともったいぶりましょう。

転倒天国 
そのころのデータがないので都合のよい記憶になっている可能性を否定しませんが、転んだからといって罰則はなかった。うーん、あったかもしれないけど実際に適応された選手はいなかったと思う。どうだろうか?そのころを知る、現在も現役を生き残る選手や関係者のみなさん。

ルールとしてはそういう訳で、今と違って転んだら転ぶ前の順位に戻してもらえた。そしてペナルティを課されない。今と同じなのは転ぶと黄旗が上げられてスロー走行になるところ。

この状況で転倒に対する安全マージンをゼロでレースをするとどうなるのか考えて欲しい。

なぜ安全マージンがゼロでもいいのか?それは生命や健康への配慮を欠いたとき、転倒に関するリスクはゼロになるからだ。転倒しても順位を失うこともない。転倒してもポイントを失うこともない。つまり転倒しても健康や生命を失う以外ほとんど失うものがないからだ。

もちろん接触を起こせば他の選手はその影響を受けることになる。しかし、そこに生命や健康への配慮がなかったら……。そう、やはり失うものはほとんどない。わずかに失われるのは車両の部品代くらいだ。

安全マージンゼロのレースとは?回答はおそらくあなたの想像どおりだ。

転倒リスクがゼロになったとき、転倒までのマージンを設けずに走ることができるようになる。100%持ちうる能力を使い切って運に任せてターンに飛び込んで、運が悪ければ転倒する。そして他の選手に接触する。運がよければ他の選手よりも速くターンし順位を上げることができる。なぜなら他の選手は安全マージンを設けて、持ちうる能力を全て使い切る訳ではないからだ。

現在のダートトラックレースだけを知る方には想像できるだろうか。周回毎にイエローが振られ1つのファイナルが15分にも20分にもなる状況が。本来なら長くても20秒*12周で240秒、約4分もあれば終わるレースが15分も続くのだ。リスタートしたと思うと転倒する、バタバタ選手がなぎ倒される。また元の位置に戻ってリスタートする。これが何度も続いて、本当は何週目なのか観客からはわからなくなる。そして、いつの間にかレースはフィニッシュする。

このルールが適切なのか、当時はわからなかった。どうしていいのかもわからなかった。ただ、AMAのルールにはない、と言うことだけはエライシトに教えてもらった。それでもそのときは、なぜAMAにないルールが日本にはあるのか。そのルールがなぜおかしいと感じるのか、端的に分析することはできなかった。そのときのアタシが出した答えは「転倒に作為がある場合でもこのルールでは転ばない参加者が有利転んだ参加者に不利益を受けることにならない」だったと思う。

昔話はここまで。

戻りつつあるもの 
いまはそのルールは改訂されて転んだ参加者には順位を下げるペナルティーが課せられるようになった。

だから転ばない参加者はいつでも有利だ。とはいえ制限はされるのだけど。安全マージンを残し他の選手と競うこと、それはスピードよりも安全を尊重し、自分の生命を尊重し他の参加者の生命を尊重する。

そうして、レースも、参加者も進化してファイナルレースはずいぶんときれいに終えることができるようになった。一度も低速走行を強いられずに終わるレースが多くなった。

昔話の頃から見るとずいぶんと現代的なレースだ。でもこれは本来ある姿にもどりつつあるだけに過ぎない。理想的な状態にもどるまであと少しやらなければならないことがある。

転ばない確率

いつも自分のことは棚に上げて「転んではいけない」とか言っていますが、まあいつもの世迷い言なのでお気楽に聞いてくださいな。

架空のレースを取り上げます。決勝まで上がれてそのレースで1回だけ転んだとしましょうか。結果は気にしないことにします。

そのときの転倒の確率を1回/12周としましょうか。でも1周には24回ターンがあるので1回/24回とした方が良さそうです。このときの転倒確率は

1/24、つまり0.04166

約4%となります。これを元にこのレースでの転倒しない確率、信頼度を算出します。

1-(1/24)=0.95833

つまりこの参加者は96%の確率で転倒しません。しかし実際には転倒していますからここより大きな値を取るように転倒しない確率、信頼度を上げていく必要があります。

この選手、仮にマシーンと呼ばれるようないつでも正確に同じフォームで走れるライダーだったとしましょうか。1回のファイナルレースでは24回のターンがあるので信頼度が0.95833ならば、1ターン毎の信頼度は以下のXで示されます。

0.95833=X^24 (Xの24乗)

つまり

X = 0.998228

となります。これ1000ターンを行って2回(ホントは1.7回ですけどね)しか失敗できない、そういう確率です。ほぼ完璧とも思えるような確率ですがこれをさらに向上させて1/1000の確率にしていかないと、数字上は転倒せずにレースを終えることができません。このモデルはあくまでも一つの要素の確率を求めていますが実際にはもっと多くの要素がありますから飛躍的に転倒リスクが増大するはずです。

実際にはヒトがやることですしそんな簡単には割り切れないんですけど。でも練習して、車両の整備をして、いつでも同じレベルにいろんなものを整えておかないとなかなかレースには勝てないですねえ。エイッ、ヤーじゃ勝てないですよ。

というわけで、思い出したように故障率と信頼度の教科書からネタを拾ってきましたけど、あんまり数学は得意じゃないので間違っていたら教えてください。


可視化されていない不幸の連鎖 (じゃなくてスパイラルなのか?) †
昨日のつづきから。転ぶとよくないよ、しかもよくないのは自分だけにとどまらないよ。それは回り回って自分に返ってくると言う話。

スピンしてエンストした、あるいはスピンダウンしてエンジンが止まって、そして車両と共にトラックから待避できた。これはすばらしいことだ。本人にケガが無ければ、他の参加者にも負傷者が発生せずにトラック上の障害物処理が済んだ訳だからこれ以上の処理はない。

このときに黄旗がでたとする。レース中に単独の転倒が発生すると現在のもてぎの(あるいは現在の国内ダートトラックでは)ルール運用上、ほぼ黄旗が揚がってスロー走行をすることになる。

主に初心者を対象と考えられるルールに、トラックからの待避後

再スタートする場合は、車両が破損していないかどうか、走行上危険がないかを確認の上、復帰すること。

8) フルコースコーション後、再スタートの隊列順序は以下のとおりとする。

転倒者がいた場合 以下1 ~ 3 の順に並ぶものとする。
フルコースコーションとなったとき、周回数として有効な最後の周の順位から、フルコースコーションの原因を誘発したライダー、および転倒者を除いた順。
転倒者。複数いた場合は競技監督がその順序を指示する。
フルコースコーションの原因を誘発したライダー。複数いた場合は競技監督がその順序を指示する。

 

ってのがあるのだが、これは転倒した参加者に重心があるんじゃないか、転倒した参加者が優先されているのでは?と思った。というのはその他の部分ではおおよそ速い参加者に優先権があるが、ここだけ転倒した参加者に優先権があるように思えるから。

 

結果 速い参加者 転倒した参加者
ヒートレースグリッド ×
ファイナルグリッド ×


上の表は○が優先される方を、×は優先されない方を示している。優先とは選択権があるまたは有利な条件、非優先とは選択権に制限があるまたは不利な条件と考えてほしい。実際のレースでの感じ方と大きな差はないと思いうがいかがだろうか?

ところが一旦転んでしまうとそれまで積み上げた速い参加者のタイムやポジションよりも転んだ参加者の復帰が優先となる。

 

結果 速い参加者 転倒した参加者
ヒートレースグリッド ×
ファイナルグリッド ×
継続中のレースでの転倒 ×


あくまでも、転倒者がデブリにならず、すぐに復帰できる状態に限るが。転倒者にはレース復帰が認められるがその他の参加者には得るところがない。にもかかわらず非転倒者の有利な状況は制限されてごくわずかなアドバンテージ以外認めらない。同じ事象での比較ではないので一概に等しく比べられるものではないが、転倒が発生しなければ全ての参加者の状態が制限されることはないと考えると、転倒した参加者のために他の参加者が制限を受けるのは、このルールが転倒した参加者に重心が近いように思える。それが上の表に表したものだ。この表、優先される対象が捻れていないだろうか。

4輪のレースでコース上のデブリを除去する間、最低限の低速走行をさせるのはドライバーの安全とゴミや油を除去する作業者の安全を天秤に掛けて見つけたバランスだと思う。タイヤの温度を極力下げずリスタートに備えることで事故率を減らし、かつトラック上の作業も安全に行える。

翻ってダートトラックにはタイヤの温度はあまり関係ない。もともとタイヤの温度は低いままスタートする。だから低速走行を続ける理由はないと言える。

ダートトラックではデブリが発生して数秒でどちらかの処置が執られる。

次の周回には支障がないので黄旗を出して低速走行させる
次の周回に支障があるので赤旗を出してレースを中断する
つまり、ダートトラックでの低速走行時はトラック上にレース続行上支障はない。唯一の理由と考えられるのは、安全に転倒者を復帰させるためだ。初心者なのでせっかくレースに出ているんだし復帰させてやりたい、と思うのはルールの作成者ばかりではなくてアタシも同じだが、しかしこのルール、転倒した参加者が復帰しても最後までレースを走りきる以外になにも得るところがない。リザルトにDNFとつかないだけだ。

いやいや、他にも理由があるだろ、オマエに教えてやっただろう?と言う声もあるだろう。そう。エライシトに教えてもらった。転倒した選手とその他走行中の選手の安全を確保するためだ、ったと思う。その時は、まあそうか、と思ったが、今になってみれば、そうでもないかと思ってみたり。というのも転倒したライダーを避けるために低速走行するような状況ってよほどひどいんだと思う。転倒の瞬間、後続の選手が避けることができればそのあとの選手は避けるだろう。その後10秒程度でトラックから待避できなければその時はレースの中断が妥当なはずだ。トラック上に競技が続行できないほどの除去されない支障が発生した訳だから。

ではこの転んでも安全に復帰できるルール、いらないのか?というと、これはこれで秀逸なんであってしかるべしとも思う。ただし選手権でなく、過去の呼び名で言えばエンジョイクラスならばだが。

選手権ってのは、最も優れた選手に与えられる資格で具体的には表彰台のてっぺんに立ってトロフィーをもらったりする資格のこと。多くの選手権大会(競技会)は機会の均等を計った上で優れた選手を優遇するようデザインされている。なぜか?優れた成績を残すにはそれだけのコストが掛かることを競技会のデザイナーは知っているからだ。練習を繰り返し、道具に手を入れ準備を整える選手が安定して優れた成績を残せるからこそ優遇されるのだ。ダートトラックレースでもこれは変わらない。タイムアタックやタイムドプラクティスでの成績はヒートレースのグリッド選択権を有利にする。同様にヒートレースの成績はファイナルのグリッド選択権を有利にする。これがすべてではないがダートトラックレースも一定の方向性を持ってデザインされていることが示される。

ところが転倒が発生した途端、転倒もせずに競技を続けていた選手達はそれまで積み重ねた準備を否定されてしまう。

仮に転倒者が出ても、競技に支障がでなければ続行することとなると転倒者以外の利益は全く阻害されない。

どちらが転倒しないように気をつけて競技に臨むものに対して有利だろうか。

アタシは転倒が発生してもできるだけ競技を続行するべきだと考える。それが転倒せずに競技をする、優勝する可能性を持つ選手の利益になるからだ。低速走行を行う理由はダートトラックレースには見いだせない。もし安全が確保できなければ競技を中断すればよい。

そのスパイラル 
そして、この転倒者を安全に復帰させる一連のルールには、転倒後復帰が保証される一方で転倒も許される、ということが問題だと考えている。復帰が保証されているから転べるのだ。転倒やエンジンストールして瞬時に復帰できるだろうか?復帰できたとしてもレースは進行して5秒なり10秒進んでいくのだ。フィニッシュまでにバックマーカーが出るか出ないかで競っているレースで約半周、10秒もの遅れを取り戻し先頭に追いつくことができるだろうか?

転倒するライダーもレースを続けているうちに優勝したくなるだろう。技術を向上させ優勝が見えてきたとき、それをじゃまするのはやはり転倒するライダーなのだ。せっかく転倒しないようになっても過去の自分に呪われ続けることになる。転倒後の復帰を保証し続ける限り転倒も許容されてしまうから、転倒に抵抗のないライダーにとっては転倒はダートトラックを競う上でのリスクにはならない。

先頭のライダーと比べるからわかりにくいのだろうか?では最後尾のライダーと比較してみよう。

転倒したライダーがトラックから待避して復帰の準備を整えている間に走行を継続する最後尾のライダーが周回を重ねてしまう場合、転倒したライダーと転倒せずに最後尾を走るライダーのどちらが優れたライダーだろう?現在のルールでは低速走行の上、先頭からの距離は30m程度、最後尾の直後に同じ周回数から復帰できることが保証されている。転ばないように丁寧に走るライダーと転倒後に復帰してくるライダーの差はわずか1車長程度でしかなくなる。その後復帰したライダーが1つでも2つでも順位を上げてフィニッシュしたとしよう。転倒しなかったライダーは最後尾でフィニッシュする訳だが、その価値は転倒したライダーよりも低いのだろうか?

転倒後20秒以内に復帰できなければ、通常確実に周回遅れになる。しかし現在のルール上はならない。このルール問題がないと言い切れるだろうか?

どうして今こんなことを書いているのだろうか? 
今こんなことを書いているのは、ここしばらくそんなことを気にも掛けなかったからだ。「転んではいけない」なんておちゃらけてれば十分だった。ちょっと気の利いたふうなことを書いていればたまにはフォロワーがいてちやほやされる。先日のレースで発生した赤旗の内容を聞いて、いろいろ思い出してしまった。今抱いている危機感は何年もくすぶっていた問題に火をつけてしまった。

ここ2、3シーズンのもてぎで行われるダートトラックレースはとても進化してきた。天候には恵まれないことが多かったけどそれを補ってあまりある競技運営が行われてきた。実に考え抜かれた、それまでの競技運営とは一線を画す文句の付けようのない緻密な運営。例を挙げれば散水という作業、人員配置、クラス毎の走行スケジュールと散水タイミングの組み合わせ、散水量、レースの度に安定した作業が維持されてきた。ひどい砂塵に顔をしかめたことはないはずだ。それは綿密な計画とその実施を支える人的資産を維持している証だ。それから、状況に応じた受付オプション、トラックの整備、余裕を持った年間計画と雨天の延期決定、どれも整然と行われてため息が出るほどだ。個人的な感想だけど、もてぎのダートトラックレースはいままでで最も恵まれた環境でレースが行われていると思う。思う、というのは2000年以前は知らないから。

あまりにも理想的な競技運営に惚けてしまった。そのために以前にあった問題を忘れてしまったのかもしれない。

ダートトラックは生涯現役時間が他の競技に比べて長い。古い車体でも勝てるし体力や資金力にも成績は大きく左右されない。それはトラックの表面が滑りやすく、レース時間が短いために経験や知識が成績に大きく影響する競技だからだ。勝ちを急ぐ必要はない。努力し続けると歳をとっても成績が伸びる競技なのだ。だから、転んではいけない。転倒は自分の生命を危険に曝すことだ。そして同じレースを走る人の生命を危険に曝すことだ。レースで転ばないこと、トラック上で止まらないことはとても価値あることだと思って欲しい。

今後、転倒や事故が多発しレース開催を一時中止するような事態が発生すると、現在の運営体制は雲散して二度と構成することはできないだろう。この体制を手放すわけにはいかないのだ。

追記 
だから、できるだけ転倒させないような仕組みが必要だ。転倒後復帰はできても最後尾から追い上げることすらできないと思えば転倒できなくなる。転倒を前提にターンに飛び込むのはまさに一か八かの賭になる。しかしそれでは安定して成績を残すことはできないのだ。

こんなことを書くのは前回のルール改正からしばらく経って十分にエントラントの意識が育ったからだと思う。もっといいレースが見たいと思えるようになったからだ。

だから、先日のレースの内容を聞くに付けあのころのいやなニオイを鼻の奥に感じざるを得なかった。多くのライダーは転倒に対する意識を向上させ、転倒や接触が原因の転倒を防ぐような努力を続けてきた。ライダー個人の成長はレースそのものの成長にも影響する。これを逆に退行させるようなことをしてはもったいない。もう一段、階段を上ってもいいときがきている。

不幸を小さなままに留めるために

主にダートトラックレースを始めたばかりの方へ。

レースを見ていて不幸だなあと思う瞬間はレース中断の旗が揚がる時、あの赤色の旗や信号が点るその瞬間。あれはいつ見ても、どんな事情があっても、ウヘー、イヤだな、と後味が悪くなるものです。

イヤだなと思う理由のひとつは、レースが中断するにはそれなりの理由がある訳ですが、本来中断しなくてもいいはずなのに中断されてしまうことがあるから。

レースの中断は、参加者の安全が確保できなくなることで発生する訳ですが、主な理由は参加している選手や車両がトラック上に停止しているから。転倒後負傷した選手やマシンは仕方ないんですよ。これはもう自力で動くことはできないんですから。フラッグマンやコーナーワーカーが出てきて救助や移動するかないんです。不幸なことだけど仕方がない。レースですからね。普段よりがんばってる訳だから自分が考えているより安全マージンを削ってしまうことが多くて、何かのきっかけで転倒に至ってしまう。安全マージンを削って走るってのは決していいことじゃないですけど、自分の精神状態まで制御できていれば滅多に転ばない。その後成長して自重できるようになっていくのだから、転倒するのは成長の過程ということで仕方ない。転倒したら自分では動けないとか、動くとやばそうだと思ったら動かない方がいい。脳しんとうでも起こして覚醒していない状態でふらふらとトラックを彷徨うくらいならそのまま動かない方がいい。二次災害が防げるから。でもそんなに明確に判断できるならふらふらとトラック上を彷徨ったりしないでしょうけど。

小さな不幸が大きくなる要素 

ウヘーと思うのは、トラック上から待避できるのにしない参加者が原因でレースが中断するときです。スピンが原因でエンストしたりして、その場でエンジンを掛けたくなっちゃう。で、トラックの真ん中でスターターを蹴ったりして。フラッグマンは当然赤旗を揚げますよ。参加者の安全とレースの進行を確保するのがフラッグマンの使命ですからもうこれは当たり前の行動で非の打ちようがない。問題なのはトラック上に停止している参加者ですな。いろいろ危険なんですよ。まず止まっている本人が危険。当然です。このままあと20秒もすれば確実に次の周回のライダーに接触することになりますから。へたすりゃ死にますよ。そして同様に他の参加者が危険に曝される。

というわけでスピンしてエンジンがストールしたなら潔くトラックから待避しましょう。レースのルールにもありますが罰則があるからこれに従うってのは半分間違いです。規則にある制限事項は最低限守らないといろいろ不幸になるから条文化しているだけでそれには相応の理由があるからです。これはファイナルレースだけの話じゃなくてヒートレースでも、一般のスポーツ走行でも同じです。トラック上でスターターを操作するってのはそのぶん危険を積み増すだけです。

くどいんですけど、トラック上で立ち止まっていて後ろから来る参加者がそこに衝突して死んでしまったら責任の取りようがないですよ。だからできるだけ早くトラックから待避してください。もしも車両を動かせない状態ならフラッグマンがレースを中断させて安全を確保してから車両を移動しますから、本人だけでもトラックから待避してください。

可視化されていない不幸の連鎖 
スピンしてエンストした、あるいはスピンダウンしてエンジンが止まって、そして車両と共にトラックから待避できた。これはすばらしいことですよ。本人にケガが無ければ、他の参加者にも負傷者が発生せずにトラック上の障害物処理が済んだ訳ですからこれ以上の処理はないんです。

ところが影響がないわけじゃないんですよ。

というわけで続きはあした。

2008もてぎダートトラックレース特別規則書

第25 条走行の際の遵守事項

8) 転倒、ストップした場合は、二次事故が起こらないように十分注意して行動し、できる限り速やかに、トラック外などの安全な場所へ移動を試みること。トラック上から速やかに退避しなかった場合、罰則(ペナルティー)を科する場合がある。再スタートする場合は、車両が破損していないかどうか、走行上危険がないかを確認の上、復帰すること。ただしエキスパートジュニア各クラス、およびエキスパート各クラスについては競技監督の判断により、レース復帰を認めない場合がある。

決勝の周回数はなぜ12周なのか

それは時計の時刻版の刻みを意識しているからです。ウソです。

コンキョは示せないので年寄りの世迷い言と思ってもらってもいいんですが、その昔は切りよく100周したらしいですよ。その昔、どっかのサイトで読んだ気がします。でね、まあそれじゃ長いってんで切りよく半分の50周になり、その半分の25周になった。そうGNCのファイナルはこれで25周というわけですよ。で、その半分でアマチュアナショナルとかもてぎのダートトラックレースは12周になってるらしいですよ。なんで13周じゃ無いのかというは、知りません。知らないですけどまあ、想像つきますよね。

でわ、なんで25周とか12周なのか?これも知りません。知らないんでこの先は完全に妄想ですが。

いろいろちょうどいいんでしょうけど、やっぱり距離とか時間のバランスなんでしょうね。リザルトを見てると2周遅れってのはなかなか見ないですな。と言うことはその辺のバランスもあるんじゃないかなと思うんですよ。というのはダートトラックってのはイン側をビチッと閉めてるとなんとも抜きにくいレースですがこれはバックマーカー(周回遅れ)でもあまり違いがないように思います。バックマーカーの処理も優勝するため大事な要素ですが、理想的にはバックマーカーのようなデブリ(ゴミ)の影響のないレースなのかな?と思ったりして。

ダートトラックの魅力ってなんでしょう。アタシにとっての理想のダートトラックってのはサイド・バイ・サイドでターンを駆け抜けていく、そんなイメージですよ。3rdターン入り口で先行するライダーのイン側に追走するライダーがピタッと寄せる。向きが変わって2台が身を捩るようにハイサイドへマシンを滑らせながら加速していく。フィニッシュラインへはどちらが先に届くのか……。そういうイメージをカメラに納めたいと思っています。乗らなくていいの?ってのはまあ、聞かないことにしてください。あははh。

だから、フィニッシュライン手前にバックマーカーが居て、どちらかのラインがふさがれるような状態を作らないようにしたいですねえ。そんなことになったら、もうすっかり興ざめですよ。バックマーカーが多量に発生する前にレースを終わらせるってのは、ダートトラックレースをデザインする上で重要な要素です。

というわけで、GNCの25周とかアマチュアナショナル12周ってのはバックマーカーを大量に発生させない周回数ではないかと思っている、というお話です。

バックマーカーが悪いのか 

どこからも文句はきていませんがわかりにくいといけないなと思って追記しておきます。

バックマーカー(周回遅れ)が発生するのはバックマーカーが悪い訳ではなくてレースのデザインがそうなっているからです。アクシデントがなくレースが終了したときに先頭と最後尾の車両の差が4秒くらいだとダートトラックレースでは周回遅れは発生しません。しかし実際にはバックマーカーは発生します。その原因のひとつに技術レベルを揃えるだけの参加者が足りないからではないかと思っています。GNCのように16のグリッドに対して100ものエントリーがあるとファイナルレースはその上澄みだけで行うことになりますからライダーのベストラップの差が1秒もない、なんてこともざらかと。これに対して予選落ちのないレースではベストラップの差に周回数を掛けただけでも周回遅れが予測できるなんてことになるのだと思います。参加者を増やすことでグリッドにつくライダーのタイムを揃えることでバックマーカーが減るんじゃないかと思います。

そのうちもちっと整理できたら書くかもしれませんけどダートトラックってのは他のレースよりもレース時間が短いんです。現在のフォーマットに落ち着くまでには紆余曲折があったようですから相応の理由があるんだと思うんですよね。

オープンなクラブ、のつづき

で、その規則を守る方々ってのが軍隊ですよ。エーガなんかだとソートーテキトーにいろいろ決めてそうですが、実際にはある程度手順を踏んでいると思ってください。1870年代に合衆国軍 のエライしとが議事法ってのつくって組織の意志決定方法を標準化したらしいですな。それがロバート議事法と呼ばれている議事進行の手順をまとめた文書です。

内容は個別に確認していただくとして、エロイしとが適当に決められないような、しかもそれなりに公平に、効率よく、多くの人が参加する組織の意志を決定していく手順がかかれているんですよ。欠点がない訳じゃないですけどね。

これ、かなり抽象化してあって、なんにでも使えるようにできているので、そのまま読んでもどこにも「入会に関する手順」なんて出てこないんですが、そこは書いてあるとおり入会に関する発議を行うと、多数決で議題が決されると言うことになる訳です。

ただ、発議には賛同者が必要になるので、部外者が勝手に「自分の入会について発議する」なんて力んでみても賛同者がいないと、発議そのものが認められない、つまり入会できない訳ですが。じゃあ「入会できないじゃん、オープンじゃないじゃん?」ということになりそうですがそういう個別の問題には組織毎に付則を設けているようですな。

さて、議事法のうんちくはこれくらいにて実際にそういうことをしているクラブってのを示しましょうか。

www.lodicyclebowl.com

そう、ケニーSrやクリス・カーでおなじみのローダイですよ。でね、ここの「メンバーへの要求事項」ってのがなかなかの構造なんですよ。元のページが一行おきに空行が挟まれていて機械翻訳向けじゃないので直接貼り付けますけど

[[Requirements to join and be in good standing: http://www.lodicyclebowl.com/members.htm]]

Requirements to join and be in good standing: Meetings are every Monday at 7:00PM at the clubhouse at the Cycle Bowl. Persons interested should come to a meeting and ask for an application, 2 members will need to co-sign for you. You then go through 8 "readings" where you attend 8 meetings and we see if we're comfortable with you and you with us. We're also looking to see if you're a potential member that will be doing his share of club work, that means that as membership requires at least 120 hours per year of volunteer time, we would want to see you doing at least a "pro rata" amount of time during your readings. Thus, if you show up every Monday for 8 weeks for your readings, that would be about 2 months and we'd want to see at least 20 hours of club work during that time. Track watering, flagging or other race work, weeding, facility repair- there are lots of club duties that count as hours. At the 8th reading we'll vote on your membership and if you pass, then you are a probationary member with all rights and privileges except we'll do one final vote at your one-year mark. Dues are $75.00 per year, payable when we vote you in at your 8th reading. To stay in good standing you need to be up to date on a pro rata basis as to the 120 hours and have your dues paid, you also need to attend at least 1 meeting per month.

Benefits: If in good standing you get a club gate key and can come to the Club any time you want. You can ride any time on non-race days during the daytime (it costs a bunch to run the lights so we only do that for races) and you can bring 2 guests to ride on non-race days. If your hours are up to date you get all race entries (except any money-paying races) at 1/2 price, if you have "double hours" (240 hours per year) you get free races. The discount race entries apply to you and any direct family members (self, wife, kids, grandkids). The Club also has a Christmas dinner that is covered by the Club.

From my perspective the best part of membership is feeling like you're helping keep one of the few and one of the oldest race venues in the country open and going strong. It's also cool to have a practice venue as there are few places to practice dirttrack. It also saves a nice little sum of money to get the 1/2 price rides, if you ride all 21 events that we're running this year and ride two classes per event, that's 21 times 2 times $30.00 or $1,260.00, 1/2 of that is $630.00. If you've got any kids and they ride too you save even more.

続きは後ほど


オープンなクラブ、の続きのつづき †
という訳でさらに続きます。

1. Requirements to join and be in good standing: → 出会って、良い地位の中にある必要条件:

2. Meetings are every Monday at 7:00PM at the clubhouse at the Cycle Bowl. → 会議は、月曜日ごとにCycle Bowlでクラブハウスに午後7時00分にあります。

3. Persons interested should come to a meeting and ask for an application, 2 members will need to co-sign for you. → 興味を起こす人が会議に来なければならなくて、アプリケーションのために尋ねなければなりません、2人のメンバーはあなたに共同サインする必要があります。

4. You then go through 8 "readings" where you attend 8 meetings and we see if we're comfortable with you and you with us. → あなたは、それから、あなたが8つの会議に出席する、そして、我々が我々が我々とあなたとあなたに対して不安がないかどうかについて見る8つの「読本」中を行きます。

5. We're also looking to see if you're a potential member that will be doing his share of club work, that means that as membership requires at least 120 hours per year of volunteer time, we would want to see you doing at least a "pro rata" amount of time during your readings. → 我々は、あなたがメンバーシップがボランティア時間1年につき少なくとも120時間を必要として、我々があなたがあなたの読本の間、少なくとも時間の「比例した」量をしているのを見たいと言っているクラブでの仕事の彼の割当てをしている潜在的メンバーであるかどうかについて見るのも期待しています。

6. Thus, if you show up every Monday for 8 weeks for your readings, that would be about 2 months and we'd want to see at least 20 hours of club work during that time. → このように、あなたがあなたの読本のために8週の間月曜日ごとに現れるならば、それはおよそ2ヵ月であるでしょう、そして、我々は少なくとも20時間のクラブがその時間の間、動くのを見たいです。

7. Track watering, flagging or other race work, weeding, facility repair- there are lots of club duties that count as hours. → 水まき、弱いか他のレース作業、雑草を抜くことを追ってください、そこの施設repair-は時間とされるたくさんのクラブ任務です。

8. At the 8th reading we'll vote on your membership and if you pass, then you are a probationary member with all rights and privileges except we'll do one final vote at your one-year mark. → 8回目の読書で、我々はあなたのメンバーシップに関して投票します、そして、あなたが通るならば、我々があなたの1年のマークで1つの最終的な票をすること以外は、あなたはすべての権利と特権をもつ試験的なメンバーです。

9. Dues are $75.00 per year, payable when we vote you in at your 8th reading. → 会費は1年につき75.00ドルです。そして、我々があなたの8回目の読書であなたに票を入れるとき、支払うべきです。

10. To stay in good standing you need to be up to date on a pro rata basis as to the 120 hours and have your dues paid, you also need to attend at least 1 meeting per month. → あなたが120時間に関して比例した原則で最新であるために必要とする良い地位にとどまって、あなたの会費を払っておくために、あなたもヵ月当たりの少なくとも1つの会議に出席する必要があります。

11. Benefits: → 利益:

12. If in good standing you get a club gate key and can come to the Club any time you want. → 良い地位であなたがクラブ門キーを得て、いつでもクラブに来ることができるならば、あなたは必要とします。

13. You can ride any time on non-race days during the daytime (it costs a bunch to run the lights so we only do that for races) and you can bring 2 guests to ride on non-race days. → あなたはいつでも、昼間(我々がレースのためにそうするだけであるように、明りを走らせるのに束がかかります)の間の非レース日に乗ることができます、そして、あなたは2人の客を非レース日に乗る気にさせることができます。

14. If your hours are up to date you get all race entries (except any money-paying races) at 1/2 price, if you have "double hours" (240 hours per year) you get free races. → あなたがあなたが無料のレースのために得る「倍の時間」(1年につき240時間)を持つならば、あなたの時間が最新であるならば、あなたは1/2価格ですべてのレースエントリ(どんなお金を払っているレース以外はでも)を得ます。

15. The discount race entries apply to you and any direct family members (self, wife, kids, grandkids). → 割引レースエントリは、あなたとどんな直接的な家族(自身、妻、子供、grandkids)にでも申し込みます。

16. The Club also has a Christmas dinner that is covered by the Club. → クラブも、クラブによってカバーされるクリスマスディナーをとります。

17. From my perspective the best part of membership is feeling like you're helping keep one of the few and one of the oldest race venues in the country open and going strong. → 私の展望から、メンバーシップの大部分は、あなたが少数派のうちの1人と国で最も古いレース会場のうちの1つを開いていておくのを手伝っていて、強くなっているように感じています。

18. It's also cool to have a practice venue as there are few places to practice dirttrack. → ほとんど場所がdirttrackを練習するためになくて、実行会場を持つことも、涼しいです。

19. It also saves a nice little sum of money to get the 1/2 price rides, if you ride all 21 events that we're running this year and ride two classes per event, that's 21 times 2 times $30.00 or $1,260.00, 1/2 of that is $630.00. → それも1/2価格ドライブを得る金の素晴らしいなけなしの金額を節約します、あなたが我々が今年走らせている全21のイベントに乗って、30.00ドルまたは1,260.00ドル2回21の時間であるイベントにつき2つのクラスに乗るならば、それの1/2は630.00ドルです。

20. If you've got any kids and they ride too you save even more. → あなたにどんな子供でもいる、そして、彼らも乗るならば、あなたさえより節約します。

まんま、yahoo翻訳ですがフインキ(変換できない)はわかるんじゃないですかね。こういうのを掲げるってのが重要というか。難しい判断を属人的に決めるんじゃなくて、規則に則って決めていくシステムが構築できるってのは効率的でお利口さんだと思います。

念のために申し上げておきますと上記の規則、下地には議事法があるように感じられます。これをいいたいがための前振りでした。

あたしもできればクリスマスのディナーは頂きたいものです。いいなあローダイ。こういう組織作りできないものでしょうかねえ。

空気が読めないとか、立場が違うとかそんな理由でdisられたり、ハブられたりするような、発言の機会すら与えらない、そういう組織とかクラブとかには近づきたくないですねえ。あまりにもいろいろイヤーなことを思い出したんでこのネタはここまで。自分で振っておいて始末に悪いですが、申し訳ない。

オープンなクラブ?

いわゆる誰でも入れるクラブや組織なんかのサイトに「誰でも入会できます。お気軽にお問い合わせください。折り返し…」なんて勧誘のうたい文句が並んでいたりするのを目にしますが、あれ、取り寄せて読んでみると「理由は明かさずに入会を拒否することができる」なんて書いてあったりするんですね。まあ、伝家の宝刀ですから簡単には抜かないとおもいますけど。

まあ、いいです。そこのルールってものがあるでしょうから、所属もしない組織のルールに噛みつくなんて恐れ多いことはしませんが。

あたし達はたいがい小学校とか中学校とかで児童会とか生徒会とか○○会なんかを「自主運営」「させられて」きたんですが、実はそれは教育の一環で議会制民主主義の演習なんですな。ところがあたしゃそんなこと知らずに育ってしまいましてね。

というワケでかなり育っちゃうまで組織の意志決定なんてエロイしとがいいように決めたらいんじゃない?とか思ってた節がありますね。それでしょうがないというか所詮ルールなんて有ってないようなもんでしょ?、なんてひねくれてみたりしてね。

ところが有るところには有るんですよ、そういう組織。事前にルールを決めてルールを運用するような連中がいるんですな。

というところで続きは明日。

ナンバー

市民マラソンとかスキーのスラローム何かだと「ゼッケン(Decke)」なんて呼ばれる番号のことなんですが、ドイツ語なんですか。辞書を引くと「鞍の下に敷く番号の書かれた毛布」なんて書かれていてどうやら情報と媒体、両方を指すようですがそれが転じて人間にも着けるようになったようです。市民マラソンとかHogehogeスクール(ダートトラックとかスキーとか)でも着けるあれ、あれもゼッケンなんて呼びますが大元は布、つまり媒体のことなんですね。てっきり数字とか番号のことなんだと思っていましたが。

「鞍の下の番号」てのはバイクにしてみればシートの脇に着けるナンバーにあたるワケで、あの位置にナンバーを着けるってのは歴史的なものを感じます。背中に入れるナンバーもダートトラックレースでは伝統的なんですがそれは歴史的にダートトラックが固定番号制だからできることなのでしょう。レース毎にナンバーが違ってはライディングスーツに番号を入れるなんてことはできません。その辺は合衆国なのでルールを統合しやすいとか、いろいろ他にも固定番号を受け入れる下地があっての話だとは思うんですが。

今ではmotoGPでも当たり前になった固定ナンバーですが30年くらい前は毎年変わっていたような?どうなんでしょうか、中年各位。もしかしてその辺の変更ってのはロバーツシニアの影響だったりするんでしょうかね。

かなり初期のダートトラックレースの写真を見ても背中には大きく番号が入っているのを見ると50年くらいはあのスタイルでやっているんだと思います。古けりゃいいってもんじゃありませんがそれが伝統とか文化なんですね。

というわけで、レースに余念のない皆さん、背中のナンバーもダートトラックレースの一部ですので楽しみませんか。書体や大きさ、名前とかメッセージ、スポンサーの看板等いろいろ悩みながら配置してください。デザインはめんどくさいと仰る方は市販のものもあるらしいのでお手軽にどぞ。それにMXジャージは取り替えの利くものですし、価格もそれほど高くありません。いろいろと違うパターンで楽しんではいかがですか?

転んではいけない 説教のつづきのつづき

レポートも上がらない内から…、ええそうですとも。誰も聞きたくない説教ですよ。

さて、今回のレースで転んでる人がいましたね。まあ、誰とは言いませんが。

以前から「レースでは転んじゃいけないよ」と以前から申し上げているつもりですが。

flattrackexpress.hatenablog.com

flattrackexpress.hatenablog.com

どうやら、まだご理解いただいていないようですのでまた性懲りもなく書く訳ですが。レースで転んではいけません。くどいようですがレースでは転んではいけません。もう一度いいましょうか、レースだけは転んではいけません。

さて、いろいろな理由でレースで転んではいけないと書いてきましたが。同じ事を言っても仕方がないので違う方面から。

転倒後復帰不可ってのはどういうことよ 


転倒するとレースに復帰できなくなるルールが適用されてるクラスの参加者は「それどうよ」と納得していないのかもしれない。GNCにだってない。しかも数年前はバタバタ転んでいたし、もっと前はルールを悪用して転んでいるとしか考えられないライダーもいた。しかし、今は転倒後復帰禁止というルールがある。他の競技にはないルールが適用されるには理由がある。詰まるところ転倒が原因となる事故が多すぎてレースが開催できなくなるからだ。*1

これからここに挙げるその復帰禁止ルール採択に至る過程は、レース関係者から私が聞いた話や受けた影響を総合し、想像したものなので外している可能性も多分にあることを予め断っておく。

なぜ復帰させないのだろう 

なぜ転倒した選手を復帰させないのか。それは、一度転倒した選手は何度も転倒するから。転倒は即ケガや死亡事故に繋がるから。転倒させない、転倒に繋がる可能性を摘むにはそれが最も有効だから。他に理由はない。

転倒が増えるといいことがない。極言してしまえば転倒ばっかりする連中には「レースお断り」の札が貼り出されることになる。それでも転倒が減らなければ「レースをやめてしまえ」と声が上がることになる。そのとき原因となる転倒を繰り返すライダーは、あるいはその周囲のライダーは「仕方ない」と笑って受け入れられるだろうか。

リスク管理 

「オレがどれくらい転倒してるか調べてないだろうって?」そう私は調べていない。しかし「危ない」と称されるライダーがいることをあなたは知っているだろうか。あるいはあなたには自覚があるのかもしれない。だから復帰できない事に納得できないのかもしれない。

なぜだろう、根拠になる記録がないのに「危ない奴がいる」と思うのだろうか。それは実際に危険な場面に遭遇して記憶に残るからだ。一度でも転ばされたり、突っ込まれた経験がある選手なら、原因を作る選手と併走しようとは思わないだろう。それが本能的な自衛行動だ。

私は誰が転倒してどんな状態になったか記録していない。そう、だから私に「オマエは危ないヤツだ」と言われてもあなたは全く痛くも痒くもない。「そんなのイカレタ写真オタクの妄想だ」と言い切ることができる。しかし、誰かが調べていて「あなたの平均転倒率は実走行時間10分あたり1回」と言ってくるかもしれない。しかも他のライダーには転倒の履歴がないのだ。然るべきところから調査結果が出てきたときあなたには否定する術があるだろうか。あなたも転倒率の記録を持っていればよいのだが。

転倒リスクの回避 

’07もてぎダートトラックRd5では善いレースも悪いレースもあった。悪いレースは今は挙げない。オープニングラップの1ターン、そのまま進行すれば明らかに多重事故が発生しかねない状況を、一瞬引くことで回避したライダーが走ったレースはその後展開も滞る事無く進行し目の覚めるような善いレースだった。

結果、そのライダーは優勝しなかった。惜しい1勝だろう。しかし、代わりに得た物があったのではないか。無理をすれば勝てたかもしれない。しかし転んでいれば間違いなく最後尾に落ちる。ほんの少し我慢するだけで優勝はせずともポイントはきちんと獲得した。

そして彼がこの先経験するであろう難しい状況を的確に克服する自信になったと思う。ダートトラックライダーの旬は他の競技よりも長い。他の競技よりも長く楽しめるのだ。無理をせずとも少しずつ巧くなっていけばよい。

転倒しなかった、というのは結果だ。しかしそこには過程がある。転倒が発生しなかったのは単なる偶然ではない。転倒しない、という強い意志とそれを支える技術が転倒を抑え、事故を減らしケガから身を守る。

そして、自分の身を守ると言うことは他の選手の生命を尊重し、レースの存続にも貢献している。

ルール 

転倒は即ケガや死亡に繋がる、危険な事故だ。それはノービスクラスでも全く変わらない。ルールで転倒後の復帰は許されていても、ケガや死亡のリスクは他のクラスと大した差はないのだ。スタート後の1ターンで転倒し首や脊椎に車体が乗った時の事を想像して欲しい。次の瞬間あなたは車体を起こしレースに復帰しているだろうか。

ポジティブリスト 

転倒者リストがあるだろうか。ケガ、あるいは救急車の出動リストはリスク管理には必須のもの、だからきっと転倒者リストもあるだろう。では転ばない人リストは、何になるのか。ただ転ばないだけだ、そういう意見もあるだろう。

もしも誰か抜けの少ない正確な形でレースを記録してくれているなら、無転倒者を教えて欲しい。ここでやってもかまわないなら、無転倒のポジティブリストに挙がるライダーとして讃えたい。最近は転倒するライダーが少ないからリストに上がる人が多いだろう。個人としては副賞は何も出せないがとにかく讃えるだけの価値がある。そこに挙がるライダー達のおかげで共済費の料率は抑えられ、レース中の安全が、レースの開催が維持されているだろうから。

コメント

↑のお話、ライダーの家族としてとても共感しました。追記して下さい。コースを出るまで気お抜くなと言うことも!自分がゴールしていても、後続ライダーに気を使え!とも! -- Oの母?

.

コミットメンツ

ヒーローズ大人版を見に行った時の話なのですが、旗を振っている人に「スタッフもやるんですか?」と聞いてみました。なぜ「も」なのかと言うとモトクロジャージを着ていたからなんですが。予想していたとおり「スタッフが少ないからライダー謙スタッフです」というような話を聞くことができました。

さて、翻ってダートトラックのコミュニティについてですが、スタッフとかヘルパーまでやろう、って人はモトクロスをはじめとする他の競技の方々に比べて少ないのかもしれません。現役ライダーがヘルパーを担う事は決して少ないとは思いませんがOBな方々はどうされているのでしょうか。

アタシが最初にダートトラックを見に行った頃から約8年。多くのエキスパートライダーがOBになっているように思いますが皆さん子育てとかお仕事とかお忙しいんでしょうか。たまにはトラックサイドで旗を振ったりとか昔の話を聞かせてもらえると嬉しいんですがね。

現状に絶望しているかと言えばそんなことはないんですよ。先日の花火の祭典のオールスターダートトラックレースでだって全く走らないのに多くのライダーが出場するライダーのヘルパーに来てましたしね。ただOBがいないのはさびしいですねえ。

レースに出るってのはレースが存在する為の要素ですからライダーとしては最優先となる訳ですがレースが成立するには他にも必要なものがあるんですね。金を払うとレースができるってのは大変幸せな環境ですが、現状に甘えてほったらかして置くとそのうち金を払ってもできなくなる日が来るのかもしれません。

僕らはなぜレースが好きなんだろう

僕はレースが好きだ。はっきりしている。勝っても負けてもそれが結果だ。結果だけではなくてプロセスや基準もきちんと公開されているともっといい。無用な制限を課さない基準に妥当な運営プロセスで結果が示されれば納得するしかない。こう書いてしまえばただそれだけのことになってしまうのだけど。

何かが足りないレースもある。それはそれでレースがないよりはいいけれどでも満たされない何かは残ることになる。その何かはだんだん大きくなってレースへの関心を奪い去ってしまうのかもしれない。実力だけがレースを支配するからレースはおもしろいのだ。裏技を使ったりブラックボックスを通すと勝ち抜けるレースがあったらそれは面白いのだろうか。

それは決勝だけの話ではなくてエントリーからのはなし。

みっともない

年甲斐もなく憤ってばかりですが、

flattrackexpress.hatenablog.com

を書く根元的な理由はライダーが転んだりするからじゃありません。アタシは根性ナシなので「口にすると呪われる」と云われる、些末で他人にとっては取るに足らない根元的な理由をここでは挙げません。しかし表面的にはライダーが転ばなければひとまずそのネタからは目を背けていられるのです。

だからどうか転ばないでください。レースで転倒者が出ないと云うのはそれだけで価値があると思います。

転んではいけない 説教のつづき

いまインデックスを作り直してアップしているところだけどそれだけではヒマなのでこの間の説教を改めてしたいと思う。説教がしたいのはもうジジイなったせいだと思うのでみなさんには退屈でもおつきあい願うことにする。

特にノービスのみなさん

なんで転んではいけないのかと云うと転ぶと勝てないから。他の理由はアトで挙げるけどレースという行為に対して最も直接的で重要な理由は他にはない。ダートトラックってのは転んで復帰して勝てるほど余裕のあるレースじゃあない。他のレースと比べてもレース時間や周回数が短いのだからスタートでミスるだけでも勝てなくなるのに、転んで勝てるわけがない。

でも「スタートの後の一周目は転んでも復帰が認められてるでしょ」ってあなた、復帰はできるけどグリッドはペナルティラインからになるんだよ。四列目からスタートして勝てる?

後はいくつか副次的な理由を挙げる。転ぶとケガをしたり、させたり、バイクが痛んだりレースの進行が滞ったり、共済費が跳ね上がったり、家族が心配したりしていい事が一つもない。 もし転んでも復帰後に勝てるようならそれはあなたのいるクラスが間違っているか、ルールに不備がある。もう一度云う、転んでいいことは一つもない。

転倒とはナンなのか?

物理的な面を見れば転倒は物理的な限界を超え走行が維持できなくなった時に発生する。わかっている?そう、そんなことは誰でも解っている。では転倒の意味は。

転ぶことはとても魅力的なのであなたが転ぶことへの欲求を断ち切るのは難しいことは私も知っている。転ぶというのはとても劇的でまるで潔さを象徴するかのような行為なので、ラップリーダーで転倒、最下位という結果でも「ぎりぎりまで踏み込んで転んだのだから仕方ない」ということを自分と周囲に承認するよう要求する。

例えば、中途半端な成績を残すよりも一か八か、勝ちかそれもとDNFか、という戦略もある。持てる能力を使い切っていれば確かに勝つこともあるだろう。この戦略は勝ったときはいい。得意な状況で乗れていれば少々無理をしても転ばずに勝ち抜けることができる。では限界を超え転んでしまえば?。負けているのだろう。もしかすると誰かを巻き添えにしているのかもしれない。

一か八かの戦略を続け優勝か転倒かのレースを積み重ねいくとき、あなたの勝利は皆に喜んでもらえるのだろうか。他の選手は勝利と引き替えに自らの身体や生命を転倒リスクに曝しているだろうか。いいときはいい、でも転ぶかもしれない、そんな選手とあなたはターンに並んで飛び込めるだろうか?

むしろ、ぱっとしない成績でも、技術を身につけ状況に応じて車体や体調を調整し思った通りのレースができたとき、その結果の成績こそに価値がある。結果を積み重ね、成長し続けることこそがこの競技の肝なのだ。ダートトラックは他の競技に比べ選手の現役時間が長い。年を重ね、身体のピークを過ぎても積み重ねた経験と技術で状況を的確に判断しマシンやライディングを調整することで、体力や反射で勝ることのできない若い選手に対抗することができる。つまり状況を問わず安定した結果を残せる選手にこそ価値がある。

レースには何が起こるかわからない。安全マージンを残し危険な状況からできるだけ遠ざかる必要がある。だから転んではいけない。安易に転倒を選ぶ事はつまり、残るはずの成績を失い、身体や金銭の他に信用までも失う可能性を高くしていく。

巻き込まれる

転倒に巻き込まれたから仕方がない。そういう事故もある。確かに避けようのない接触はレースでも起こりうるし、実際に発生する。「だから…」といって転倒しやすい状況に甘んじるのは決して得策ではない。危険を避けなければそれはあなたにも害を及ぼす事になる。レース中のリスク管理はライダーであるあなたにしかできないのだ。もし危険な状況やライディングを発見したらあなたにはそれを回避する必要がある。これを回避せず危険と併走することはギャンブルに他ならない。一定の確立で事故に巻き込まれることになる。つまり危険な状況を生み出すことに荷担していると云わざるを得ない。

あなたにはあなたと他のライダーの身体や生命を守るために危険を回避する必要がある。転倒に巻き込まれる危険を避けるため、無理をすれば得られたであろう順位を落とし不本意な結果を記録に残したとしても一度や二度勝てなかったらと云って悔やむ必要はない。安全で安定したライディングをする選手はリザルトが良い優れたライダーであることを証明する。

転ばないために

転倒は癖なので転び続けると治りにくくなる。ダートトラックを始めたばかりのライダーの転倒は「転んでもいいや」と思うから転ぶのであって、自ら転ぶ状況を予め作り出して、その通りに体を動かすからだ。しかし、あなたにその自覚があるかはわからない。あなたにとって簡単な矯正方法は良い優れたライダーに教えを請うことだろう。その次は自分の姿と目標にしているライダーの姿を比べて相違点を洗い出すことだ。ビデオや写真を見比べ違いを探すことは難しいことではない。目標にするライダーの写真はあるが自分の写真が無くて比べようが無いのであれば私に「撮って欲しい」と云えばいい。それくらいは私にも手伝える。

しかし、その先はあなたにしかできない。教えや映像から転ぶ理由と速く走る理由を見つけ出し、体系化すること。良い優れたライダーと自分の違いを自覚して体を意志の通りに動かすこと。この二つははとても難しい。意識を集中させ思考や練習を重ねるしかない。

まとまらないな

説教が臭いので煙たい感じですが、これでもソートー、トーンダウンしているんですよ。物理的にとかネットワーク的に近い人にはもっと極端でバランスの悪い持論を展開しているので辟易されているのですよ。そこまでは必要ないだろうと思って今日はここまで。