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最近ダートトラックを始められた皆様と関係各位へ

転んではいけない

みなさん、ダートトラック楽しまれてますか?特に最近始められた方々におかれましてはさぞ楽しいことと思います。さて、せっかく楽しまれているところを水を差すような話で恐縮ですが、楽しみをより深くより長く味わうために気をつけていただきたいことを書きます。

 

レースでは転ばないでください

 

転ぶと死ぬ確率が上がります。誰かが死ぬと誰も責任を取れないのです。あなたが死んでしまった時、勝手に生き返ることはありません。その死に関わったあなたが亡くなられた方を生き返えらせることはできません。だから転ばないでください。

 

さて、以下はいつもの説教の続きです。

転んではいけない。って、私は額に彫ってあるので忘れることは無いのですが、ダートトラックを始められたばかり方にはご存じない方もいらっしゃるので、たまにこうして記事にします。

何年も何十回もレースを経験された方にはご理解いただけますし、こうして文字にすると簡単なことですが「転ぶとレースに勝てません」当たり前です。ここ重要です。重要なので2度書きます。『転ぶとレースに勝てません』だから転んではいけないのです。

レースでは平常心ではいられません。だから、努めて冷静にレースをしてください。初めてのレースで優勝するようならあなたのいる場所は間違いです。まあ、そんなこと普通はありませんが。だからレースを始めてしばらくの間は転ばないでレースを完走することを目標にしてください。

転ばないレースには勝つ以上の価値があります。ダートトラックは筋力だけで勝つ種目ではありません。経験と技術がモノをいう競技です。技術や経験は老若男女の差を超えます。年をとってもトップ争いができます。だから、転んでケガをしてはいけません。転んで事故を起こしてはいけません。より深く長く楽しむためにはケガを遠ざけることが肝心です。

転んではいけない。これは主にレースでの話です。練習走行やスクールの時のことではありません。練習時はいろいろ試して限界まで追い込んで、たまには周りをよく見て転んでも仕方ないと思います。その先に行くには必要なことです。

 

もう一つ、関係各位へ。

 

転ぶような人にレースをさせないでください。

 

転ぶ人に「転ばないでください」って言ってわかるならこんなこと書きません。初心者には転ばないための技術も意識もないからです。だから、レースで転びそうな人がいたら転ばなくなるまで技術を向上させるか、排除してください。それは経験者であるあなたの仕事です。

もし転んで事故が起きたらみんなが不幸になります。誰もいい思いをしません。そして実際の当事者だけではなく主催者、技術的な支援者にも、さらにその施設管理者にも責任の追求が及びます。責任とは直接的な損害賠償請求であり、事業保険への加入拒否です。つまるところ、事故が起こるとレースやイベントが開催できなくなります。ダートトラックだけの問題はなくなります。

あなたが経験者であるならば、未熟な参加者に転ばないための知識と経験を与えてください。それは、上達途上の参加者のためではなくあなたのためです。転倒を減らし、事故率を下げ、ケガの発生を抑え、参加者の家族に安心して参加者を送り出してもらい、参加者を増やすきっかけになります。つまり幸せの総量が増えます。しかし、安全に走行を楽しめる仲間を増やすことは一朝一夕では叶いません。

ダートトラックの楽しみはタイヤグリップを超えた状況での走行でありレースでの駆け引きです。防具や装備の整わない状況でレースやイベントに参加する人を集めたところで、短期的には競技人口が増えたように見えても長期的には定着できません。最新のヘルメットを、ホットシューを、ネックブレースや脊椎パッド、凸部のプロテクターを装備させてください。

道具を使うこと全てに共通したことですが、いい道具は技術を高めます。それは初心者にこそ必要なもので、いい加減なもので始めるよりもきちんとできた道具を使うことで安全に速やかに技術が向上します。ダートトラックにおいてはスプロケットのファイナルセットであり、ダートトラックタイヤとホイールであり、サスセットです。どれが欠けても技術の向上は極端に難しくなります。初心者においては特に顕著で、その原因は情報・知識の不足からくる問題設定ができないことにあります。経験者であれば、ファイナルをショートにするべきか、ショックの減衰を高めるべきか、バネレートを上げるべきか、空気圧を下げるべきか判断が着きます。その情報をノウハウを初心者に伝え、装備できるよう促してください。

 

以上、ダートトラック関係各位へ。そして安易に参加者を求めようとする自分自身への自戒として。

 

その他、転んではいけないは以下からどうぞ。

flattrackexpress.hatenablog.com

何年もおんなじこと書いてるんですね。

 

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追記

このエントリーはハヤシナオミさんのFacebookよりリンクされ

www.facebook.com

2016年1月7日より約10日間で4731のアクセスを記録しました。ありがとうございます。アクセスのほとんどはFbからでしたが、1割ほどは自転車を含む別カテゴリのウェッブサイトからのアクセスでした。肝心なところをぼかしているので一般的な意見としての安全性への焦点を当てることになったのだと考えています。本来は前後の関係がありますが、それはまた別の機会に。

 

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追記 2016.05.13

レースの関係者からこのエントリについて聞かれることがありますが、転ばないことの効用を死傷からの回避に求めるようになったのはこの10年くらいのことです。当初の気付きはどのようなものだったのかは以下を参照してください。

flattrackexpress.hatenablog.com

 転倒がレースに及ぼす悪影響に気がついたのは2001年か2002年何だと思います。その頃の私はもてぎのダートトラックレースのお楽しみクラスに参加したり、観戦したりだったのですが、もてぎではルールが転倒を許容していたんです。そのために転倒を悪用した戦略が有効でしたがルールに異を唱える人間はいなかったようです。他に異を唱えた人がいたのかはわかりませんが、私が意見を文書で提出した最初の何人かの一人だと思います。

ですので、最初の気付きはあくまでもルールの悪用を認識してもらい、ルールでレースの方向性を導くためのものです。転倒の防止で死傷によるリスクを回避できると認識したのはその後のことです。

ちなみに、上記エントリは以下の文脈で作られています。

その後、転倒にペナルティがつき、ルールに反映され転倒が悪用されなくなって数年たち、レースが正常に進行するようなります。しばらくは転倒が少なく正常にレースが行われていたのですが、2010年になると、以前のことを忘れるかあるいは知らない参加者が「わざとコケれば…」のような記事をどこかに上げていた(この頃はブログの全盛期)のだと思います。ちいさな村の事なのですぐに知れるわけです。その他にも、妙なベクトルの記事が上がっていて主催者が嫌気の差すような状態になりつつあったのです。

2000年代の中頃、掲示板(当時は掲示板がネットの主戦場だった?)での批判に嫌気が差した主催者(委託先)がレースを中止したんですね。で、上の記事を書くことになるのです。